前身頃からはじめます。
バストポイントの下にダーツをつまみます。
肩に向かってバストダーツ処理をします。
脇身頃を設定します。
まず、ウェストのポイントを決めます。
脇身頃のアームホール底に、カマ巾のゆとりを入れています。
後身頃も同様に、ウェストのポイントを決めます。
※ウェストがシェイプしているシルエットの場合、ウェスト寸法を決めてから次に進めています。
前後共に脇身頃を止めつけます。
前ピポット位置で、ドレープ量の確認しています。
前も同様にドレープの確認。
後肩周りの処理。ダーツにします。
(この後にラグラン袖になった時点では身頃側にイセとして処理します。)
とりあえず、1枚袖をドレーピングで付けています。
袖山のイセ量はダーツにて処理します。
※ダーツ先に向かってカーブ状の縫い目が印象的なラグランスリーブでした。縫製難度がかなり高いダーツです。
前後共にヨーク線を決めます。
ラペル返り線が少しカーブを描くようにラペル陰にダーツを取ります。
一旦外して身頃ヨーク部分を抜き取ります。
袖もトレースします。
2枚袖にした物にパターン展開でヨークをくっつけます。
再度組み立てて、衿をつけます。
前肩に残っているダーツは、この後マニュプレでウェストのダーツに展開します。(ここでは時間の関係で省略しています。)
ヨークスリーブ角の小丸のカッティングも縫製工場泣かせです。
ラフなドレーピングの出来上がりです。
ひじから下の振りを少し多めにしてみました。
以上、2時間の中に収めるには、少しハードな内容でしたが一連の手順は全てみて頂けたと思うので少しでも参考になる点があればうれしいです。
又、やります!
3本目、4本目共に下側が長く余っている様子です
5本目のダーツも同様にバランスを見てつまみます
これで上下別々になってしまいました
3本目のダーツで1体化させます
CF部分では布が少し重なっています
ここに正バイアスの地の目を通し更に伸ばして本来の長さをキープ出来たらいいなと思っています
プレセミナーレポート
2009新春ドレーピングデモンストレーション
「10年振りのトライ。生身の身体のドレーピング」☆そこから見えてくるものは???
挑戦するのはフェミニンなジャケット。
ドレーピングと平行して平面展開でのパターン操作を随所で実演するなど基礎テクニック習得のために分かりやすく丁寧な内容でした。
立体と平面をリンクさせる事でより早く的確なトワル作成に繋がります。例えば、身頃のダーツ処理について、(バストダーツや肩甲骨のダーツなど)立体で組みながら平面展開で考えるとこうなるという実演。なぜそのような操作をしないといけないのか。ゆとりが必要な理由、シワの出方など立体と一緒に考える事でより理解しやすかったのではないでしょうか。
特に今回はパターンメーキングとドレーピングを取り入れて、一デザインを完成させる樋口流の真骨頂を体感するプレセミナーでした。
まずは前身から作っていきます。パネルラインの位置を意図的に脇側に設定し、脇からのシェイプ感は無視し、正面から見てシェイプが見える感じにセットしていきます。
本来なら前身頃でとるべきダーツをつまんだ際、シルエットにどう反映するか別のシーチングを使って解説しました。
(左)この状態では袖ぐりにダーツが全て逃げています。これだとAHが長くなり脇が重みで垂れてシワが出てきます。出そうと思うシェイプ感を考えながらダーツ量を袖ぐりと衿ぐりでバランスを見て分散させます。
後ろ中心は輪でウェストに両身で6本のタックをとります。背中にかなり沿う様にセットしていきます。
ウエストでタックをとるので肩ダーツの分は全てタックの中に入り肩にダーツ量は残りません。更には足りなくなる可能性もあり、足りない場合は衿、肩線が変化していくので初め段階ではきちんと衿、肩線を決めてしまわない。そうしないとタックの表情が出ません。衿、肩線はタックを作りながら決めていきます。
次に脇身頃と合わせます。後身頃はCBから脇切替えまで短く、シェイプ感が出しにくいので脇身頃の幅を少し長くセットして後身頃のシェイプを出しやすくします。
前後のバランスを見ながらドレープを入れていきます。
身頃にアームホールを書き、袖山の高さと袖幅を決める為のドレーピングです。決定後は一度外し平面上で整理して再度袖付けを行います。
中縫いのタックでなければタックの反動の表情を作るのはヒダの影の奥だけなので奥の設定がとても重要となります。
衿ぐりのダーツですが、初めの段階では反動がバストポイントの所にあります。これをデザインとして少しバストポイントから外した所に移動させます。
身頃にゆとりをもたせダーツの反動を移動させます。パターン上で展開方法を解説。切り開き移動させる事でトワル上で出た浮き(ゆとり)が目に見えて理解出来ます。
衿を付けラペルと合わせていきます。
合印を打って組んだトワルを外し、縫い代、切替え線を整え、ピンを打ち直し、シルエットの確認をします。
ボタンを書いて完成です。
前の分量と比べながら後身頃のドレープ量を決めていきます。
自分がしたい袖の振り上げ角度をイメージして袖のドレーピングをしていきます。(AHの底までピンを打つ)ここで袖幅と袖山の高さを決めます。
一度外し袖幅を決め、平面上で写し取って筒状にして再度ドレーピングで袖付けをします。
平面上でセットインスリーブをラグランスリーブへ展開します。まずは1枚袖を2枚袖へ展開、袖口でダーツをとり、肘のところで平面上で開き袖を曲げます。
袖が太く、少し曲げただけではわからないのでやりすぎるぐらい袖を曲げてみました。
C.Fに地の目を通し前身頃から作ります。
シルエットの特徴を解説。前身、後ろ身のパーツがWLで狭く、脇身頃のパーツが広い。WLでかなりシェイプさせヒップは少し丸みのあるシルエット。
前身頃の切り替えを決めていきます。切り替えをC.Fに近づけウエストをシェイプさせることでWLの周りにたるみジワが出てきます。
たるみジワをとる為に前身頃の腰骨のところを切り込み、マチを入れシワをとります。
後ろ身頃も同様にC.Bに近づけます。こちらもWLにシワがでます。これは後ろ身頃のポケット位置を利用してダーツをとりシワを消してウエストをシェイプさせます。
今回は当初の日程が変更となり皆さまにご迷惑をおかけ致しました。7/21、8/4と2回のプレセミナーで本当に多くの方々にご参加いただきありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。
今回のプレセミナーもたくさんの申し込みをいただき、当日は立ち見も出るほどの大盛況となりました。参加いただいた皆さま、ありがとうございました。今後も皆さまのお役に立てるような企画を考えておりますのでどうぞ宜しくお願い致します。
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