〔1〕
二条后得号“东宫御息所”,时值正月三日,蒙召陈辞,晴日当空,忽而雪落头上,遂奉命咏歌一首
〔11〕
〔21〕
仁和帝为亲王时赐人嫩菜歌
为君摘嫩菜
来到田野间
不畏春雪湿衣衫
[原文]
君がため春の野にいでて若菜つむ我が衣手に雪は降りつつ
〔22〕
奉命作歌
纪贯之
摘菜去春原
遥挥白袖唤同伴
莫嫌路途远
[原文]
春日野の若菜摘みにや白妙の袖ふりはへて人のゆくらむ
〔23〕
无题
在原行平
春空笼霞霓
山风却来袭
撕破天上云霞衣
[原文]
春のきる霞の衣ぬきをうすみ山風にこそ乱るべらなれ
〔24〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
源宗于
松树四季绿
待到春来旧年去
翠色更浓郁
[原文]
ときはなる松のみどりも春くればいまひとしほの色まさりけり
〔25〕
奉命作歌
纪贯之
浣衣原野边
君振衣衫春雨乱
草木翠色染
[原文]
わがせこが衣はるさめ降るごとに野辺のみどりぞ色まさりけり
〔26〕
青柳如丝线
风穿其间勤搓捻
繁花正烂漫
[原文]
青柳の糸よりかくる春しもぞ乱れて花のほころびにける
〔27〕
歌西大寺边柳
僧正遍昭
枝条如丝线
露似玉珠缀其间
织就春柳幔
[原文]
あさみどり糸よりかけて白露を玉にもぬける春の柳か
〔28〕
无题
佚名
嘤嘤百鸟吟
欣欣物华竞日新
唯我路将尽
[原文]
百千鳥さへづる春は物ごとにあらたまれども我ぞふりゆく
〔29〕
山深不知处
远寻近觅闻布谷
不知将谁呼
[原文]
をちこちのたづきも知らぬ山中におぼつかなくも呼子鳥かな
〔30〕
闻雁声思赴越故人歌
凡河内躬恒
寒尽春日暖
寄语云中北归雁
代问故人安
[原文]
春くれば雁帰るなり白雲の道ゆきぶりに言やつてまし
〔31〕
归雁歌
伊势
已见春霞起
大雁却飞离
繁花之地你不喜?
[原文]
春霞立つを見すてて行く雁は花なき里に住みやならへる
〔32〕
无题
佚名
折梅香满袖
黄莺绕袖鸣啾啾
欲把花来嗅
[原文]
折りつれば袖こそにほへ梅の花ありとやここに鶯の鳴く
〔33〕
庭前梅香幽
更比梅姿胜一筹
佳人袖香梅上留
[原文]
色よりも香こそあはれとおもほゆれ誰が袖ふれし屋戸の梅ぞも
〔34〕
种梅庭院旁
花不解意自芬芳
误作恋人袖底香
[原文]
屋戸ちかく梅の花うゑじめぢきなく待つ人の香にあやまたれけり
〔35〕
倚梅少顷立
梅香幽幽沾我衣
无奈被猜疑
[原文]
梅の花立ちよるばかりありしより人のとがむる香にぞしみぬる
〔36〕
折梅歌
东三条左大臣
黄莺戴梅笠
人也折梅做簪子
庶几掩老姿
[原文]
鶯の笠にぬふといふ梅の花折りてかざさむ老いかくるやと
〔37〕
无题
素性法师
远处只可见风韵
折梅赏花须就近
色香更醉人
[原文]
よそにのみあはれとぞ見し梅の花あかぬ色香は折りてなりけり
〔38〕
折梅赠人歌
纪友则
折梅欲赠人
谁能知梅色与馨
爱花唯有君
[原文]
君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をも知る人ぞ知る
〔39〕
暗部山中歌
纪贯之
暗夜暗部山
花香自幽然
闻香知梅花绽
[原文]
梅の花にほふ春べはくらぶ山闇にこゆれどしるくぞありける
〔40〕
月夜应请折梅歌
凡河内躬恒
皎皎月色隐白梅
暗香幽幽袭人来
始知梅花开
[原文]
月夜にはそれとも見えず梅の花香を尋ねてぞ知るべかりける
〔41〕
春夜咏梅
凡河内躬恒
春夜太无情
遮蔽梅花姿与容
幸而花香浓
[原文]
春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる
〔42〕
诣初濑时暂借宿,后重访,主人有“居所如故”之言,故折庭梅而歌
纪贯之
故地今重游
梅香还依旧
不知人心如昨否?
[原文]
人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける
〔43〕
咏水边梅开
伊势
春江流水梅花映
水中折花影
徒令衣袖湿泠泠
[原文]
春ごとにながるる川を花と見て折られぬ水に袖やぬれなむ
〔44〕
年华流逝水如镜
飘瓣瓣落红
掩如花颜容
[原文]
年をへて花の鏡となる水はちりかかるをやくもるといふらむ
〔45〕
家中落梅吟
纪贯之
昼夜不合眼
贪看梅花颜
只恐睡去花飘散
[原文]
暮ると明くと目かれぬものを梅の花いつの人まに移ろひぬらむ
〔46〕
宽平帝时后宫歌合之咏
佚名
梅香染衣袖
春色已去香长留
闻香春依旧
[原文]
梅が香を袖に移してとどめてば春はすぐともかたみならまし
〔47〕
素性法师
梅落春归忙
未妨梅馨沾袖藏
恼人一缕香
[原文]
散ると見てあるべきものを梅の花うたて匂ひの袖にとまれる
〔48〕
无题
佚名
梅花已飘零
花瓣散尽香不尽
聊慰忆梅情
[原文]
散りぬとも香をだにのこせ梅の花恋しきときの思ひいでにせむ
〔49〕
观邻人家樱花初开而赋歌
纪贯之
今岁樱初开
只愿樱花知春来
不知花易衰
[原文]
今年より春知りそむる桜花散るといふことはならはざらなむ
〔50〕
无题
佚名
长在高山无人赏
樱花莫感伤
待我来寻芳
[原文]
山高み人もすさめぬ桜花いたくなわびそ我見はやさむ
〔51〕
寻樱踏层峦
高峰低丘霞蔚然
尽掩樱花面
[原文]
山桜わが見にくれば春霞峰にも尾にも立ちかくしつつ
〔52〕
赏染殿皇后御前瓶樱而歌
前太政大臣
年岁催人老
却见女儿如花貌
忧思尽忘了
[原文]
年ふればよはひは老いぬしかはあれど花をし見れば物思ひもなし
〔53〕
渚院赏樱歌
在原业平
樱花开谢此心牵
世间若无樱相乱
春心自悠闲
[原文]
世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
〔54〕
无题
佚名
若非激流相阻断
过河折樱还
赠人细赏玩
[原文]
いしばしる滝なくもがな桜花手折りてもこむ見ぬ人のため
〔55〕
赏山樱歌
素性法师
花好说不尽
各自折枝赠家人
眼见始知真
[原文]
見てのみや人にかたらむ桜花手ごとに折りて家づとにせむ
〔56〕
花盛时远眺京都歌
绿柳间红樱
遥望红绿交相映
京都春似锦
[原文]
見渡せば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける
〔57〕
樱花下叹年老歌
纪友则
花如旧年好
怎奈流光把人抛
容颜忽已老
[原文]
色も香もおなじ昔にさくらめど年ふる人ぞあらたまりける
〔58〕
折得樱枝歌
纪贯之
山樱霞间藏
谁入山中细寻访
折得一枝芳
[原文]
誰しかもとめて折りつる春霞立ちかくすらむ山のさくらを
〔59〕
奉命作歌
纪贯之
樱花应开遍
疑是白云落山间
遥看迷人眼
[原文]
桜花咲きにけらしなあしひきの山の峡より見ゆる白雲
〔60〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
纪友则
遥望吉野山
樱花盛开色烂漫
疑是雪一片
[原文]
みよし野の山辺に咲ける桜花雪かとのみぞあやまたれける
〔61〕
于闰三月歌
伊势
闰月续春日
但愿樱谢也莫急
聊解惜花意
[原文]
桜花春くははれる年だにも人の心にあかれやはせぬ
〔62〕
斯人经久不至,樱盛时忽而来访,故作此歌
佚名
莫言花易凋
年来君归少
樱花相待犹未恼
[原文]
あだなりと名にこそたてれ桜花年にまれなる人もまちけり
〔63〕
赠答
在原业平
今若不来明日凋
落花非雪虽难消
难有枝上俏
[原文]
今日来ずは明日は雪とぞ降りなまし消えずはありとも花と見ましや
〔64〕
无题
佚名
花落徒恻恻
且趁今日尚灼灼
折樱留春色
[原文]
散りぬれば恋ふれどしるしなきものを今日こそ桜折らば折りてめ
〔65〕
惜花不忍折
护花且宿樱下舍
待到樱花谢
[原文]
折りとらば惜しげにもあるか桜花いざ宿かりて散るまでは見む
〔66〕
纪有朋
樱色染衣浓
可怜花谢太匆匆
著衣忆花容
[原文]
さくら色に衣は深く染めて着む花の散りなむのちの形見に
〔67〕
赠访樱人歌
凡河内躬恒
屋前有樱林
且告过路赏花人
花落最伤春
[原文]
わか屋戸の花見がてらにくる人は散りなむのちぞ恋しかるべき
〔68〕
亭子院歌会时歌
伊势
山深林莽莽
百花开尽樱始芳
可惜无人赏
[原文]
見る人もなき山里の桜花ほかの散りなむのちぞ咲かまし
〔69〕
无题
佚名
霞光正潋滟
山樱随霞色变幻
色淡疑花残
[原文]
春霞たなびく山の桜花移ろはむとや色かはりゆく
〔70〕
等待花凋谢
花却恋枝难成别
惜樱情愈切
[原文]
待てといふに散らでしとまるものならば何を桜に思ひまさまし
〔71〕
一切终将散
纵有樱花相陪伴
亦是苦世间
[原文]
残りなく散るぞめでたき桜花ありて世の中はての憂ければ
〔72〕
今须乡间宿
皆因樱花漫天舞
眼迷忘归路
[原文]
この里に旅寝しぬべし桜花散りのまがひに家路わすれて
〔73〕
樱似世事易成空
眼见得一树繁红
刹那成芳冢
[原文]
うつせみの世にも似たるか花ざくら咲くと見しまにかつ散りにけり
〔74〕
赠僧正遍昭歌
惟乔亲王
花散直须散
留恋花枝亦枉然
亦无故人怜
[原文]
桜花散らば散らなむ散らずとてふるさと人の来ても見なくに
〔75〕
云林院赏落樱歌
雲林院にて桜の花の散りけるを見てよめる
承均法师
此处春樱好
万点飞花似雪飘
落地亦难消
[原文]
桜散る花の所は春ながら雪ぞ降りつつ消えがてにする
〔76〕
赏落樱歌
素性法师
风摧樱花树
若知狂风宿何处
定去斥风太粗鲁
[原文]
花散らす風のやどりは誰か知る我にをしへよ行きてうらみむ
〔77〕
云林院樱花
承均法师
樱散我衰朽
世事自来难长久
常怀千岁忧
[原文]
いざさくら我も散りなむひとさかりありなば人に憂きめ見えなむ
〔78〕
知己者来访归后赠花时歌
纪贯之
初见已萦怀
今日樱花待君来
不来花即衰
[原文]
ひとめ見し君もやくると桜花今日は待ちみて散らば散らなむ
〔79〕
赏山樱
春日雾茫茫
遮掩樱花色与香
更须近处赏
[原文]
春霞なに隠すらむさくら花散るまをだにも見るべきものを
〔80〕
心恹恹,下风帘,折樱忽飘散
藤原因香
帘帷掩春颜
不知春尽待花绽
怎料花已残
[原文]
たれこめて春のゆくへも知らぬまに待ちし桜も移ろひにけり
〔81〕
春宫雅院观樱落御沟
菅野高世
辞树花如坠
流水催得香红退
芳菲尽如浮沫碎
[原文]
枝よりもあだに散りにし花なれば落ちても水の泡とこそなれ
〔82〕
樱落歌
纪贯之
早知花易散
何如未曾绽芳颜
免教心相牵
[原文]
ことならば咲かずやはあらぬ桜花見る我さへに静心なし
〔83〕
答“无物堪比樱落急”之言时歌
风起樱花散
人心不待风吹乱
已在翻覆间
[原文]
桜花とく散りぬともおもほえず人の心ぞ風も吹きあへぬ
〔84〕
樱落歌
纪友则
春意本融融
花谢何匆匆
缭乱了一片心胸
[原文]
久方の光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ
〔85〕
东宫带刀处见落樱
藤原好风
春风若有情
绕开樱花莫相惊
任花自凋零
[原文]
春風は花のあたりをよきて吹け心づからやうつろふと見む
〔86〕
落樱
凡河内躬恒
落樱如雪乱
可恨狂风恣漫卷
残花一片片
[原文]
雪とのみ降るだにあるをさくら花いかに散れとか風の吹くらむ
〔87〕
登比叡山归来歌
纪贯之
樱开高山脊
只可远观不可及
却与风嬉戏
[原文]
山高み見つつわが来し桜花風は心にまかすべらなり
〔88〕
无题
佚名
春雨点滴坠
坠如簌簌惜花泪
樱落谁不悲
[原文]
春雨の降るは涙かさくら花散るを惜しまぬ人しなければ
〔89〕
亭子院歌会时作
纪贯之
樱随风散起波澜
空中自无波潋滟
却是花翩跹
[原文]
桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞ立ちける
〔90〕
奈良帝御歌
奈良旧城廓
昔时繁华今寥落
唯有花如昨
[原文]
故里となりにし奈良の都にも色はかはらず花は咲きけり
〔91〕
春歌
良岑宗贞
霞锁花颜不得见
密约春风拂春山
偷来香一段
[原文]
花の色は霞にこめて見せずとも香をだにぬすめ春の山かぜ
〔92〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
素性法师
莫要栽花树
免得春来一时艳
花落惹人嫌
[原文]
花の木もいまは掘り植ゑじ春立てば移ろふ色に人ならひけり
〔93〕
无题
佚名
春色人间共
何故花时不尽同
此处未开彼处红
[原文]
春の色のいたりいたらぬ里はあらじ咲ける咲かざる花の見ゆらむ
〔94〕
春歌
纪贯之
幽渺三轮山
云蒸霞蔚花烂漫
可惜难得见
[原文]
三輪山をしかも隠すか春霞人に知られぬ花や咲くらむ
〔95〕
北山赏花时作歌赠云林院亲王
素性法师
今日入春山
且待日暮昼阑珊
夜来花下眠
[原文]
いざ今日は春の山辺にまじりなむ暮れなばなげの花のかげかは
〔96〕
春歌
年年有芳春
只要世间花不尽
不改野外赏花心
[原文]
いつまでか野辺に心のあくがれむ花し散らずは千代もへぬべし
〔97〕
无题
佚名
年年春花盛
来年还能赏花否
只由命来定
[原文]
春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことは命なりけり
〔98〕
花落花又开
世事若如花常在
逝者还复来
[原文]
花のごと世の常ならば過ぐしてし昔はまたもかへりきなまし
〔99〕
风若通人情
听我一言请绕行
且莫吹此樱
[原文]
吹く風にあつらへつくるものならばこの一本はよきよと言はまし
〔100〕
苦苦待佳人
枝上黄莺扰我心
折枝聊解恨
[原文]
待つ人も来ぬものゆゑに鶯の鳴きつる花を折りてけるかな
〔101〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
藤原兴风
谁人恋春景
花开花落无常性
恰似人薄情
[原文]
咲く花はちくさながらにあだなれど誰かは春をうらみはてたる
〔102〕
春霞色万千
疑是花影落山间
纷乱迷人眼
[原文]
春霞色のちくさに見えつるはたなびく山の花の影かも
〔103〕
在原元方
春霞霭霭春山远
长风悠悠出山间
携来香幽然
[原文]
霞立つ春の山辺は遠けれど吹きくる風は花の香ぞする
〔104〕
花谢时歌
凡河内躬恒
此情亦随花飘散
面色纵收敛
心却难遮掩
[原文]
花見れば心さへにぞ移りける色にはいでじ人もこそ知れ
〔105〕
无题
佚名
寻芳原野漫步
莺啼声声留春驻
却见落红无数
[原文]
鶯の鳴く野辺ごとに来て見ればうつろふ花に風ぞ吹きける
〔106〕
啼莺恨风吹
我手未曾触花蕊
黄莺莫误会
[原文]
吹く風を鳴きてうらみよ鶯は我やは花に手だにふれたる
〔107〕
典侍洽子朝臣
花落莺哀诉
啼声若能留花驻
我当一同哭
[原文]
散る花の鳴くにしとまるものならばわれ鶯におとらましやは
〔108〕
仁和中将御息所家中歌会时作
藤原后荫
花落心侘寂
龙田山上春霞起
黄莺声声啼
[原文]
花の散ることやわびしき春霞たつたの山のうぐひすの声
〔109〕
莺鸣歌
素性法师
黄莺穿树花纷纷
扇落花儿怨何人
该拿谁是问
[原文]
木伝へばおのが羽風に散る花を誰におほせてここら鳴くらむ
〔110〕
莺鸣花树间
凡河内躬恒
啼鸣亦枉然
花开花谢年复年
莺儿莫痴缠
[原文]
しるしなき音をも鳴くかな鶯の今年のみ散る花ならなくに
〔111〕
无题
佚名
牵马寻春色
旧都芳菲已将歇
但余花飞雪
[原文]
駒並めていざ見にゆかむ故里は雪とのみこそ花は散るらめ
〔112〕
花落莫悲哀
我亦如花易老衰
岂能俱常在
[原文]
散る花をなにかうらみむ世の中にわが身もともにあらむものかは
〔113〕
小野小町
花开花又落
红颜终蹉跎
长雨绵绵惹思索
[原文]
花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
〔114〕
仁和中将御息所家中歌会时作
素性法师
丝结惜春意
穿花过树牢相系
且留得春浓花密
[原文]
惜しと思ふ心は糸によられなむ散る花ごとにぬきてとどめむ
〔115〕
过志贺山逢众女作歌以赠
纪贯之
春日行山间
漫天飞花舞翩跹
无处可躲闪
[原文]
梓弓春の山辺を越えくれば道もさりあへず花ぞ散りける
〔116〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
纪贯之
摘菜春野边
漫天落红如雨乱
归途已难辨
[原文]
春の野に若菜つまむと来しものを散りかふ花に道はまどひぬ
〔117〕
谒山寺时歌
纪贯之
暮宿春山边
日见花飞花满天
夜来入梦伴我眠
[原文]
やどりして春の山辺に寝たる夜は夢のうちにも花ぞ散りける
〔118〕
宽平帝时后宫和歌竞咏
纪贯之
风吹花瓣落
溪流送花来
始知深山花盛开
[原文]
吹く風と谷の水としなかりせばみ山がくれの花を見ましや
〔119〕
诸仕女谒志贺寺后入花山寺,乐赏藤花归后歌此以赠
僧正遍昭
归去莫匆忙
藤花缠客留众芳
枝断也无妨
[原文]
よそに見て帰らむ人に藤の花はひまつはれよ枝は折るとも
〔120〕
家中藤花盛开引得行人驻足而观时歌
凡河内躬恒
藤花开庭前
紫色波浪翻
惹得过客回头看
[原文]
わが屋戸に咲ける藤波立ちかへりすぎがてにのみ人の見るらむ
〔121〕
无题
佚名
曾游橘岛洲
犹忆花棣棠
想来如今又芬芳
[原文]
今もかも咲きにほふらむ橘の小島の崎の山吹の花
〔122〕
春雨润棣棠
朵朵雨中添新妆
幽香牵情肠
[原文]
春雨ににほへる色もあかなくに香さへなつかし山吹の花
〔123〕
寂寞开棣棠
当初同栽约同赏
怎奈今宵又空望
[原文]
山吹はあやなな咲きそ花見むと植ゑけむ君がこよひ来なくに
〔124〕
咏吉野河边棣棠花开歌
纪贯之
吉野河岸开棣棠
风起损红芳
花影水中漾
[原文]
吉野河岸の山吹ふく風にそこの影さへ移ろひにけり
〔125〕
无题
佚名
蛙声阵阵棣棠残
如若早来井手山
或能见花颜
[原文]
かはづ鳴く井手の山吹散りにけり花のさかりにあはましものを
〔126〕
春歌
素性法师
知交相携游春山
不觉已向晚
花下处处皆可眠
[原文]
おもふどち春の山辺にうちむれてそこともいはぬ旅寝してしが
〔127〕
春去匆匆
凡河内躬恒
立春甫一过
转瞬又一年
时光飞逝如急箭
[原文]
梓弓春立ちしより年月の射るがごとくもおもほゆるかな
〔128〕
三月久不闻莺啭而歌
纪贯之
惜花留春莺鸣啭
怎奈春色淡
莺声也慵懒
[原文]
鳴きとむる花しなければ鶯もはては物憂くなりぬべらなり
〔129〕
三月末山行见花落溪流歌
清原深养父
花乘流水传春信
匆匆入山来访春
奈何春已尽
[原文]
花散れる水のまにまにとめくれば山には春もなくなりにけり
〔130〕
惜春歌
在原元方
留春春不住
极目春归路
只见得春霞密布
[原文]
惜しめどもとどまらなくに春霞帰る道にし立ちぬと思へば
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