2017.3.27『天声人語』?卒業の日に
大学の卒業式の帰りなのだろう。ここ数日、華やかな袴（はかま）姿を電車で目にする。高校も大学も式が堅苦しかったことしか覚えていないが、こんな柔らかな語りなら聞いてみたかった。米国の大学に何度も招かれた作家カート?ヴォネガットの卒業式講演集『これで駄目なら』を手にした。
这几天，在电车上有不少和式裙裤光鲜的身影，是参加了大学毕业仪式后的回家路上吧。印象中，高中和大学的毕业典礼只是一些刻板的程式，我更期待如这样娓娓道来的话语，——这本库尔特·冯内古特多次应邀在美国大学毕业典礼上的演讲集《倘若这样不行的话》。
偉大な勝利でなく、日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間に、気付くことが大事だと彼は説く。木陰でレモネードを飲むとき。パンの焼ける匂いがするとき。魚釣り。漏れ聞こえる音楽に耳を澄ますとき。
他讲述道，关注日常生活中细小、美好的瞬间很重要，而不是那些伟大的胜利。在树荫下喝着柠檬汁的时候；闻到烤面包香味的时候；河边垂钓、抑或是竖起耳朵听着那偶尔飘来的旋律的时候。
小学校入学からこの日までに、暮らしを楽しいものにしてくれて、誇りを与えてくれた先生に出会ったことのある人はどれだけいるだろうか。そう尋ねて手を挙げさせたこともある。「今度は、その先生の名を、誰か、君の横にいる人に伝えよう。できたかね？おめでとう。気をつけて家に帰りたまえ」。
从踏进小学开始到今天这一天，有人让你的生活变成了一种快乐，他给了你一份骄傲。——有多少人遇到过这样的一位老师呢？作家还提出这样的问题让学生举手。“好了，你现在就把那位老师的名字，他是谁，告诉坐在你旁边的人吧！做到了吗？今天恭喜你们，好好地回家去吧！”。
心の底から自分の先生だと思える１人。長いようで短い学校時代に会うことができれば幸せだろう。つらいときや迷ったとき、何を語っていたかを思い出す人に。
一个在自己的心里诚心认可的老师。在漫长而又短暂的学生时代能遇到他该是多么的幸福。一个在自己痛苦、迷茫的时候，都能想起他曾经对自己如此说过的人。
我が身を振り返ると、とある歴史学者がいた。「歴史上の出来事を理想化してはいけない」と教えてくれた。明治のころの民衆蜂起に心酔しそうになった若者への戒めだったのだろう。歴史に限らず人物でも社会運動でも、これこそ正義だと思いそうになったときに、かみしめている。
回顾自身，我遇到了一位历史学家。他教导我，“决不能把历史上发生的事理想化了”。这大概是对沉醉于明治时期民众运动的年轻人的一种告诫吧。从此，不仅是历史，当面对各种人物和社会运动，每每有了“这正是正义所在”的想法时，我都会细细地品味起这句话的意思来。
１人も出会わなかったって？ 大丈夫。社会に出てから、いくらでもチャンスはある。
你说你不曾遇到过这样的人？那也没关系。踏上了社会，机会还有的是。
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