刻印づけ

ある生物有機体に、特定の時期に、特定の刺激によって生じる反応が、反復的な学習や経験を報酬がなくとも、一貫して生じるようになり、その刺激と反応の組み合わせが半永久的に消失しない現象を指す。

カモなどの離巣性の鳥類が、孵化した直後に初めて出会った対象に接近したり追従したりする現象が例として挙げられる。

この刻印づけは、特定の時期を逃すと成立しないことが多く、刺激と反応の連合が最も起こりやすい特定の時期は、臨界期（critical period）あるいは敏感期（sensitive period）と呼ばれる。

臨界期は多くの場合、誕生直後の時期あるいは発達初期の段階が多いため、初期学習や初期経験の重要性を示す概念として提唱されている。