【朗読：霜田 康貴】
09 名指し人が会議中（つなぐ）
☎Ａ：「野村様をお願いします」
☎Ｂ：「申し訳ありません。野村はただいま会議中でございますが、お急ぎでしょうか」
☎Ａ：「はい、できればお願いしたいのですが」
☎Ｂ：「かしこまりました。では少々お待ちください」
ポイント
簡潔に状況を伝え、できるだけ相手の要望に添うようにします。
その他のフレーズ
かけ返しの提案をする
☎「すぐにこちらからかけ返すようにいたしますので、いったん切ってお待ちいただけますか」
つなぐかどうか確認する場合
☎「それでは野村に確認いたしますので、恐れ入りますが、ご用件を簡単に教えていただけますでしょうか」
名指し人からの指示を伝える
☎「会議が一段落したところで、お電話させていただきたいと申しております。恐れ入りますが、少々お待ちください」
08 名指し人が別の部屋にいる
☎Ａ：「高木様をお願いします」
☎Ｂ：「申し訳ありません。高木はただいま倉庫におりまして、20分ほどで戻ります。お急ぎであれば、こちらからすぐにお電話させますが、いかがでしょうか」
ポイント
簡潔に状況を伝え、こちらからの対応を申し出ます。
その他のフレーズ
内線でつなげる場合
☎「ただいまシステム管理室におります。そちらへおつなぎ致しますので、少々このままお待ちください」
内線でつなげない場合
☎「ただいま、別館会議室におります。申し訳ありませんが、内線でつなげませんので、私の方からそちら様にお電話するよう申し伝えます」
近くにいる場合
☎「ただいま、隣の部署におります。お急ぎでしたらすぐに呼んでまいりますが、このままお待ちいただけますか」
07 名指し人が離席している
☎Ａ：「高木様をお願いします」
☎Ｂ：「申し訳ありません。高木はただいま、席をはずしております。こちらからお電話させるようにいたしますが、いかがでしょうか」
ポイント
簡潔に状況を伝え、こちらからの対応を申し出ます。
その他のフレーズ
離席が長引きそうな場合
☎「ただいま席をはずしておりまして、いつ戻るか分かりかねます。いかがいたしましょうか」
すぐに戻ると思われる場合
☎「ただいま席をはずしておりますが、すぐに戻ると思います。戻り次第、お電話するよう申し伝えます」
相手が急ぎの場合
☎「ただいま席をはずしております。もしお急ぎでしたら、私が代わってご用件を伺いましょうか」
☎「宜しければ、他の担当者におつなぎ致しましょうか」
06 名指し人が他の電話に出ている
☎Ａ：「加藤様をお願いします」
☎Ｂ：「申し訳ございません。加藤はただいま、他の電話に出ております。宜しければ終わり次第、加藤からお電話させますが、いかがでしょうか」
ポイント
簡潔に状況を伝え、こちらからの対応を申し出ます。
その他のフレーズ
電話が長引きそうな場合
☎「ただいま他の電話に出ておりまして、少々話が長引きそうな様子でございますが、いかがいたしましょうか」
電話がすぐに終わりそうな場合
☎「ただいま他の電話に出ておりますが、もうすぐ終わりそうです。このままお待ちいただいても宜しいでしょうか」
相手が急ぎの場合
☎「ただいま他の電話に出ております。もしお急ぎでしたら、私が代わってご用件を伺いましょうか」
☎「よろしければ、他の担当者におつなぎ致しましょうか」
05氏名でなく用件で取り次ぎを頼まれた
☎Ａ：「お支払いの件で、少々お尋ねしたいのですが」
☎Ｂ：「お支払いの件でございますね。それでは、経理部の伊藤という者におつなぎ致します。少々お待ちください」
ポイント：
つなぐ相手の氏名を伝えて替わります。「担当の者」と、謙譲語を用います。
その他のフレーズ
要件内容を尋ねてから取り次ぐ
☎「総務部の者でございますね。恐れ入りますが、簡単にご用件をお伺いできますか。担当の者に替わりますので」
誰につなぐか判断しにくい場合
☎「商品の件でございますね。お支払いについてでしたら経理の者が、配送日のお問合せなどでしたら商品管理部の者が伺いますが、どちらにおつなぎ致しましょうか」
担当者不在の場合
☎「申し訳ございません、あいにく営業担当者は全員出払っております。戻り次第、その者からご連絡させるということで宜しいでしょうか」
※出払う：人や車が全部出てしまって残っていない
04 同じ読み方の漢字の人がいる
☎「モリタ様をお願いし致します」
☎「モリタでございますね。恐れ入ります、弊社にはモリタが2名おります。営業部の、守るに田んぼの田と書く守田で宜しいでしょうか」
ポイント
複数いることを述べ、漢字の書き方を説明して確認します。
その他のフレーズ
読み方で区別する
☎「タケダでございますね。武士の武と書く武田でしょうか。松、竹、梅の竹田でしょうか」
偏（へん）や旁（つくり）で区別する
☎「ワカダでございますね。サンズイの河でしょうか。さんぼんかわの川でしょうか」
☎「ナカタでございますね。にんべんに中と書くほうの仲田でよろしいでしょうか」
部署を揃えて確認する
☎「営業部の角田で宜しいでしょうか。総務部に門、という字を書く門田という者もおりますが」
03 同姓の人が複数いる
☎「田中様をお願いし致します」
☎「田中でございますね。恐れ入ります、弊社には田中が2名おりますが、営業部の田中で宜しいでしょうか」
ポイント
複数いることを述べ、どちらかの人をあげて確認します。
その他のフレーズ
氏名や性別で区別する
☎「中村一郎でしょうか。中村まり子のほうでしょうか」
☎「中村は2名おりますが、女性の方でしょうか」
担当で区別する
☎「商品開発担当の工藤でよろしいでしょうか」
☎「カスタマーサービス担当の工藤でございますね」
相手から情報を引き出す
☎「恐れ入ります、どちらの部署の田中でしょうか」
☎「田中の所属部署はお分かりでしょうか」
02 上司への取り次ぎを頼まれた
☎「恐れ入ります。山田様をお願いしたいのですが」
☎「はい、本部長の山田でございますね。少々お待ちください」
ポイント
肩書きを先に述べ、名前を呼び捨てにする形で復唱します。
その他のフレーズ
経営者を呼び出された場合
☎「社長（会長／相談役／取締役）の杉田でございますね」
同じ肩書きの人が複数いる場合
☎「関東統括本部長の池田でございますね」
☎「営業本部長の内藤で宜しいですね」
親しい取引先から取り次ぎを頼まれた
☎「いつもお世話になっております。部長の佐藤でございますね」
より迅速、確実な取り次ぎをする
☎「部長の本田でございすね。おります。ただいま変わります」
名指し人がいるときの取り次ぎ
01取り次ぎを頼まれた
Ａ：☎「恐れ入ります、山田様をお願いしたいのですが」
Ｂ：☎「はい、山田でございますね。少々お待ちください」
ポイント
名前を復唱して、確実な取り次ぎを印象付けます。
その他のフレーズ
より安心感を与える取り次ぎ
☎「山田でございますね。おります。ただいま変わりますので、少々お待ちください」
部署を添えて確認しながら取り次ぐ
☎「営業部の山田でございますね。少々お待ちください」
内線で取り次ぐ
☎「山田でございますね。ただいま席につなぎますので、そのままお待ちください」
いるかどうか不明な場合
☎「山田ございますね。確認いたしますので、少々お待ちください」
13 部署宛の電話に出る
☎「はい、秀和株式会社でございます」
ポイント
部署全体で電話に対応する場合の名乗りです。業務内容に合わせて、顧客に安心感を与える声、口調を意識するようにしましょう。
その他のフレーズ
担当名まで名乗る
☎「カスタマーサービス部、内藤と申します」
顧客への感謝、歓迎の気持ちを伝えて出る
☎「お電話ありがとうございます。秀和株式会社、お客様センターでございます」
顧客への積極的な対応姿勢を伝えて出る
☎「お電話ありがとうございます。サポートセンター、内藤が承ります」
12 自分宛の知らない人からの電話に出る
☎Ａ：「横浜株式会社の内藤と申します。総務部の野村様はいらっしゃいいますか？」
☎Ｂ：「横浜株式会社の内藤様でいらっしゃいますね。野村は私でございます」
ポイント：
「えっ？私だけど、誰？」と、戸惑った気持ちが口調に出ないように名乗ります。
その他のフレーズ：
名乗って用件を尋ねる
☎「野村は私でございます。どのようなご用件でしょうか」
自分を知っている理由を尋ねる
☎「恐れ入ります。私のことは、どちらでお知りになったのでしょうか」
紹介かどうか尋ねる
☎「お電話くださったのは、どなたかからのご紹介でしょうか」
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